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2015年4月27日月曜日

【川柳ひろば】難民支援川柳カルタ(なにぬねの)

お待ちかねの難民支援川柳カルタ、5月の連休を前にして、一足先に「なにぬねの」が届きました。作句は石川えりさん(認定NPO法人難民支援協会<JAR>代表理事)、コメントは石川さんと森川博己(川柳ひろば管理人)の共作です。

◇◆◇

な=難民という名の人はいないはず
 ふだん何気なく使っている「難民」ですが、漢字の意味するところは「難しい人」。英語はrefugeeなので「拒絶された人」となります。いかめしく冷たい、自分だったら呼ばれたくない呼称ではありませんか。もっと心のこもった表現に変えられないものでしょうか。

に=人間を扱う言葉で「件数」か?
 法務省入国管理局発行の『出入国管理』を眺めると、在留資格ごとの出身地別新規入国者を表す際などは「~人」が用いられる一方、難民認定申請の受理状況や、難民性を判断するための口頭審理の処理状況を示す際は「~件」が用いられます。後者は一人について複数回の処理があるためとも想像されますが、それなら「のべ~人」という言葉があります。「難民」と同様、用語には対象に対する配慮、気持ちが反映されるということでしょうか。

ぬ=ぬれた床トイレを風呂の代わりとす
 何のことかわかりませんね。JARの事務所で実際にあった話ですが、ホームレス状態でシャワーが浴びられない難民申請者が、シャワー代わりにJARの狭いトイレで顔を洗い、濡れタオルで体をふいて、床をびしょびしょにしてしまう状況を詠んだものです。
難民支援協会では写真のような形で
少しでも心地よく寝ていただける配慮を
するのですが、複数の方が使用できないため、
混んでいる際は、相談室を一室開放し、
床に寝ていただくこともあります。




ね=寝る場所は事務所にないため床の上
 JAR事務所には一時休息用のベッドはありません。椅子の数も限られています。このため、相談に訪れた難民申請者で睡眠不足の方は、事務所の床でひと眠りされることもあります。






の=残る人とても気遣い仮放免
入国管理局などに収容されている難民申請者で「逃亡の恐れがない/保証金を出してくれる身元保証人がいる/収容所を出た後に住む家が決まっている」という条件を満たす場合、仮放免が認められます。普通の家で寝起きできるようになるので嬉しいはずです。しかし、一緒に収容所暮らしをしていた人に対しては、自分だけがよい環境に移れる後ろめたさも感じるようです。大勢の申請者がこんな気遣いなしに普通に生活できる公的アパートや住居を確保しているのが理想で、日本の現状はまったく不十分です。

◆◇◆


◆「川柳ひろば」の投稿先:
   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
   住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26 
   FAX:03-3447-1523
   E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしています。

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2015年4月24日金曜日

【川柳ひろば】異文化交流川柳カルタが届きました

難民支援、多文化共生につづき、異文化交流の川柳カルタが届きました。作句者は羊野さんぽ(柳名)さんです。

今回はア行の5句をお届けし、以後毎月一行分ずつ掲載します。なお、コメントも作句者本人です。

◇◆◇

ア)挨拶のハグぎこちないホームスティ
⇒ 初ホストファミリーとの挨拶で、手の置き場に困り、うろたえました。今の日本では違和感を覚える人は少ないかもしれませんね。

イ)意識せず国の印象受け与え
⇒ 初めて接する異国人は、その国の印象として残りやすい。あの人にとっての日本=自分の言動かもしれず、私にとってあの人々の立居振舞=あの国の印象の初め…です。

ウ)海と山越えて時差知る季節知る
⇒ 北半球から南半球へ移動して夏のない一年を過ごすことになったり、東西へ地球半周分移動して一日分消えたり増えたり。

エ)笑顔なら心も口も解き放つ
⇒ 歓迎には色々な仕草を伴う国もあるようですが、ほほえんだ表情さえあれば嬉しいものです。

オ)お世辞なく認めほめ合い自国知る
⇒ 外国から日本の特長をほめてもらうテレビ番組や書籍類が増えました。ほめごろしは困りますが、互いの国のいい面を認め合うのは気持ちがいいですね。

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   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
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2015年4月20日月曜日

【川柳ひろぼ】JELAの難民支援川柳カルタが難民支援協会のフェイスブックに登場

「難民支援協会Facebook」より
 認定NPO法人難民支援協会(JAR)代表理事の石川えりさんによる難民支援川柳カルタをこのニュースブログで毎月ご紹介できることを嬉しく思っています。難民保護の理念、支援や処遇の実態などについて多くの皆さんに知っていただくために始めた試みです。お読みいただいた感想をJELA川柳ひろばにお寄せいただけるとありがたいです。

最近、JARが、この難民支援川柳カルタを自組織の公式フェイスブックでとりあげました。これを機に、石川さんがますます発奮され、さらに質の高い作品を送ってくださることを期待するとともに、このフェイスブックを閲覧した方々から、新たな難民支援川柳カルタが投句されるようにと願っています。

キリスト信徒の皆さんは、川柳ひろば管理人が以前にご紹介した「キリストの福音川柳カルタ」に挑戦しませんか。一気に46句を考えるのは大変でしょうから、難民支援川柳カルタや尾張小町の多文化共生川柳カルタのように、毎月ひとつの行ずつ投句するのはどうでしょう。10か月で完成します。一般人が読んだだけでは意味が汲み取りにくいと思われる句には、コメントを付けてくださるとありがたいです。

皆様のユニークな作品をお待ちしています。
川柳ひろば管理人
森川博己

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2015年4月6日月曜日

【川柳ひろば】難民支援川柳カルタ(たちつてと)

難民支援協会代表理事・石川えりさんから、立て続けに「難民支援川柳カルタ」作品が届きました。た行は簡単だったのでしょうか。作品を眺めてみるとそうでもないようで、いつにもまして充実しています。この調子で残りを詠んでいただければと願います。コメントは石川さんと川柳ひろば管理人・森川の共作です。

◇◆◇

た=大使館恐れて暮らす日本でも
難民用シェルター「ジェラハウス1」
 出身国から迫害を受けている場合、大使館は脅威の場所です。真正のパスポートが得られず国外に出るのは仕方ない事態と言えるでしょう。難民申請者の日本での居住地情報が駐日大使館などにわからないよう、支援団体は細心の注意を払います。

ち=地球儀をまわして探す故郷かな
 異国の地球儀上に自分の国を見つけたとき、その難民申請者の頭にはどういう思いが去来するでしょう。本国で受けた迫害でしょうか、それとも平和だった日々の思い出でしょうか。想像の難しいことですが、少なくともオリンピックのときに自国を誇りに思うような単純な目つきではないような気がします。この方々の目に、真の安心と喜びが見られる日を願って、難民支援団体は日々活動しています。

つ=疲れたと事務所に朝来て眠る日々
難民用シェルター「ジェラハウス2」
 ジェラハウスのようなシェルターで利用できる部屋数は、それを必要とする難民申請者の数よりずっと少ないです。お金もなくシェルターが利用できない場合、野宿したり駅で寝ざるをえません。朝になり、支援団体の事務所が開くとすぐに訪れ、そこで事務所が閉まるまで過ごす方もいます。もしあなたが同じ立場だったら、こんな扱いを我慢できますか? 難民条約に加入しているにもかかわらず難民申請者が住める場所を十分に確保しない政府の取り組みは不十分と言われても仕方がないと思います。

て=転々と移動を強いられ住所なし
 上の「つ」とも関連しますが、お金も家もない人がまず頼るのは、日本で暮らしている親族やどこかで知り合った友人です。しかし、その人々にも経済的な余裕がない場合、数週間・数か月おきに新しい場所を求めて引っ越すことになります。住居が定まらないことは、精神状態を不安定にする大きな要因です。居室数が十分でないとはいえ、都内に2棟あるジェラハウスは、難民申請者や支援団体にとって貴重な財産です。

と=遠くから来る交通費心配す
難民申請をしたり、その手続きが継続している間、申請者の方々は支援団体の担当者を
訪問し、何度も細かい打ち合わせをする必要に迫られます。約束の時間になかなかやって来ないので不思議に思っていると、家から事務所まで数百円の交通費さえないという電話があることが往々にしてあります。それほど、生活が逼迫した申請者が多いのが現状です。


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【川柳ひろば】難民支援川柳カルタ(さしすせそ)

難民支援協会代表理事・石川えりさんによる難民支援川柳カルタ、3月に届く予定の「さしすせそ」がやっと届きました。おそらく、3月下旬に放映されたNHK「ニュースウォッチ9」への生出演準備でお忙しかったのでしょう。番組は一定期間、以下のウェブサイトでご覧になれます。難民支援協会の事務所にカメラが入り、最後の方に石川えりさんへの単独インタビューがあります。
http://cgi2.nhk.or.jp/nw9/pickup/?date=150327_1

以下の川柳の作句者はこの方だと思って今後は読んでいただけると幸いです。なお、コメントは石川さんと川柳ひろば管理人・森川の共作です。

◇◆◇

さ=再開を果たした家族いとうれし
「JARニュースレター 第10号」表紙より
 本国での迫害を逃れて日本に助けを求める場合、まず自分だけ日本にやって来て難民申請する方が多いです。かなりの年月が経った後にご家族を呼び寄せようとされるのですが、手続き的な課題があり、事がすんなりは運ばないのが現実です。

し=収容はいつ出られるかわからない
 難民認定の手続き中であっても、法的に不安定な立場の人は入国管理局の収容施設に収容されることがあります。空港で難民申請をしてそのまま収容される人もいます。収容には期限の定めがなく、いつ「仮放免」となるか本人はわかっていないことがとても多いですが、たいてい1年程度と言われています。この仮放免が認められるためには、保証人と住居が必要となります。JELAのジェラハウスは、仮放免時の受け入れ施設として大いに役立っています。

す=スカイプで離れた家族と会話する
 スカイプで故郷や、故郷から逃れた隣国の難民キャンプにいる家族と連絡を取り合っているのを見せてもらうこともあります。とてもうれしそうに話をする一方、早く会いたいだろうなという気持ちが伝わってきます。

せ=戦争を身近に感じる現場かな
 事務所にいらっしゃる難民の方々へのインタビューで本国での事情をつぶさに聴くとき、戦争の脅威がより現実味を帯びます。また、日本がそういった戦争と無関係ではないことを強く感じます。

そ=祖国へと帰る日夢見て今生きる
 難民の方々は日本に永住したいのではなく、本国の事情が改善すれば、生まれ故郷で暮らしたいはずです。ふるさとの土をいつでも自由に踏めないことに悲しみがあり、いつかそれが実現するのではと思える毎日に希望の光があります。


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2015年2月16日月曜日

【川柳ひろば】川柳で学ぶ難民支援その2(カキクケコの巻)

1月にこの欄にアップした難民支援川柳「アイウエオ」に続いて、「カキクケコ」5作品が、認定NPO法人難民支援協会(JAR)代表理事の石川えりさんから送られてきましたので、以下にご紹介します。コメントは石川さん。

◇◆◇

(カ)紙一枚人の人生左右する
  ⇒ 認定・不認定と記された一枚の紙で、難民申請者の人生を左右する決定が通知されます。紙一枚の重さをいつも感じます。

(キ)きりつめて生活送る申請中
  ⇒ 申請中に政府からの公的支援は非常に限定的で、交通費を節約するために長い距離を歩いたり、食事の量や回数を減らしたり、外出を制限したりと、きりつめた生活をしている人たちが多いと感じています。

(ク)国って何?考えさせる出会いかな
  ⇒ 難民申請用紙の出身国欄に自身の民族を書く人がいたり、逆に書いた国籍を祖国から否定されたり……私自身、難民の人たちとの出会いを通じて「国」の在り方を考えさせられています。

(ケ)結論は不認定です六年後
  ⇒ 申請に対する日本政府の判断に5~6年を要することもあり、これは非常に長いと感じています。

(コ)子どもたち学校休んで通訳に
  ⇒ 親の通訳のために、唯一家庭内で日本語話せる子どもが平日に学校を休んで通訳に来てくれることもあります。このような、子どもの学習時間を奪うことができるだけないように、確認をしていきたいと思います。

*写真は、JARでの待ち時間中に子どもたちが作ったものです。教会に通っていたお子さんたちだったので教会の絵になっていました。
石川えり  
◆◇◆

日本における難民支援の課題をわかりやすく川柳化した、石川えりさんの作品は、毎月ひとつの行ずつ掲載します。3月のサシスセソをお楽しみに。

なお、川柳に関する記事は月に数度、この欄に掲載しています。アップされるごとにその旨をメールで知らせてほしい方は、morikawa@jela.or.jp にメールでご連絡ください。

川柳ひろば管理人
森川博己

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2015年1月29日木曜日

【川柳ひろば】難民支援川柳カルタが届きました

1月13日のこの欄で、「川柳カルタづくりのすすめ」と題して自作の福音川柳カルタ46句を公表したところ、認定NPO法人難民支援協会の代表理事・石川えりさんから、難民支援がテーマの川柳カルタ(ア行分5句)が届きましたので、以下にご紹介します。難民問題に精通していない方のために、わかりにくいと思われるものには管理人が短く説明をつけました。

・ あ=安心し眠れる場所を切望す
   ジェラハウスはこのような必要を満たすためにJELAが設けている施設です。
・ い=今ここに難民いるよと伝えたい
・ う=うまれても在留・国籍無し哀(かな)し
   祖国を捨てて無国籍状態の難民の方が日本で生んだ子も無国籍状態となってしまいます。
・ え=遠方から面会来てもガラス越し
   犯罪人でないのに、入国管理局等に収容中の難民申請者との面接はガラス越しで行われます。
・ お=おとうさん会えぬわが子は外国に
   家族を本国に置いて日本で難民申請をしている方は、簡単に家族には会えません。

JARのHPより
毎日、日本で難民申請をしている方々と接しながら支援をしていらっしゃる状況から詠まれた、切実な作品群です。JELAは難民支援協会(JAR)と緊密に連携して難民支援に取り組んでおり、JELAが保有する2棟の、難民申請者のための一時滞在施設ジェラハウスは、JARのご協力を得て運営しています。

石川さんは残りのカ~ワ行まで、今後も続けて月に一行分5句届けてくださるとのことなので、10月には完成します。楽しみに待ちましょう。

◇◆◇

川柳カルタはどんなテーマでも挑戦できます。自分の仕事や趣味、関心のある分野に特化して作っていただけると、それを読む側にとってもバラエティ豊かな経験となるでしょう。さまざまな、あるいは思いもしないテーマの川柳カルタが届くのを心待ちにしています。

川柳ひろば管理人
森川博己


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