「クローズアップ現代」のサイトより |
上記の本を斜め読みするだけでも、思いどおりにいかない現実からくるストレスを笑いで発散したり、職場で正当に評価されない己の立場を自嘲するといった、憂さ晴らし的川柳が目に付くのですが、番組では川柳の積極面についても取り上げていました。
たとえば、戦時中は権力に抵抗する、つまり反骨精神を示す武器として川柳は用いられました。「弾除け(たまよけ)を産めよ殖やせよ勲章やる」のような句がそれです。この種のことを口頭で、あるいは文章で明確に述べることは危険な時代です。しかし、言っておきたい。それで、身を守る手段として「とぼけた」表現手段が採用されたのでしょう。
意外だったのは、シルバー川柳の多くは男性が妻のことを詠んだものだという指摘です。亭主関白だった夫が、過去を顧みて妻へのいたわりを句にする場合が多いらしい。恥ずかしくて言えないことも川柳なら書けるというなら、その機能は意味があります。
・ 女房に介護はさせぬと筋トレす
・ ボケたふりしてでも妻をそばに置く
後者の句を聞いた妻は「夫はそんなにわたしのことを気遣ってくれていたのか」と涙を流して喜んでいました。なかなかそれができなかった男性の皆さん、どうぞ今その思いを川柳にして送ってください。
ひるがえってJELA川柳ひろばの特色を考えたところ、最近の難民支援川柳に活路を見いだしました。日本に来て難民申請している人がどのぐらいいて、どれほど大変な生活を余儀なくされているのか、多くの日本人は知らないと思います。それを、軽妙な川柳のリズムにのせて示すことで、真剣に考えてもらうきっかけが提供できるのではないかと思います。
なんとなくおかしい川柳も魅力的ですが、川柳ひろばではそういったもの以外に、難民支援川柳のような人権にかかわるテーマの学びや、イエス・キリストの福音をやさしく言いかえる作品を大事にしたいと思っていますので、よろしくお願いします。
川柳ひろば管理人
森川博己
◆「川柳ひろば」の投稿先:
日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
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