今年の1月17日で阪神・淡路大震災から20年になりました。遅ればせながら、川柳ひろば投句者からいただいた情報をもとに、最近ネット上で「五七五で詠む震災20年 全国から830句」(神戸新聞NEXT 2015年1月15日付)を目にしました。
NPO法人・神戸グランドアンカーの呼びかけで、当時の心境や歩みをしたためた川柳が兵庫県内を中心に831句集まり、そのうちの100句(八上桐子・選)が、神戸市中央区の芸術文化交流施設「神戸波止場町TEN×TEN」に3月20日まで展示、と記されています。
展示された100句の川柳すべてを掲載した小冊子を入手したので、いくつかご紹介します(作者名省略)。冊子の表紙には、「わたしの“今”伝えたいこと。20年前に大被災地であったまちからの、ありのままの思いを紡ぎ、伝え、残す川柳。……」とあります
◆◇◆
・ 飛び起きてタンス押える夫の愛
・ まず靴を履けと夫の冷静さ
・ 「見捨てろ!」と炎の下で父叫ぶ
・ 上沢の被災者語るアナも泣く
・ 老二人避難袋に添い寝する
・ ぬくぬくのあのおにぎりを忘れない
・ ズタズタの絆を結ぶボランティア
・ 差し伸べる手のやさしさと強さ知る
・ 古里はかげもかたちもなくなった
・ 忘れない助けてあげてと泣く息子
・ あのときをすべて受け止め今日あした
・ 助けてくれたダイエーが消えてゆく
・ 無事で泣き生死をわけて今生きる
・ あの時の山茶花今も咲いている
・ ただいまとおかえりがある日に感謝
・ 忘れない私を覆った母の手を
・ 愛しくてただ会いたくて星仰ぐ
・ 震災を詠んで悲しさ乗り越えて
・ 二十年経てばぽつりぽつりと語りだす
・ 体内に宿り続けている震度
・ 悲しみに時効はなくて二十年
・ 忘れない優しい気持ちになれたこと
・ ありふれた生活に住む青い鳥
・ 伝えたい諦めないを神戸から
・ そうなろうそうなりたいよ福島県
・ 二十年たってわたしになったかなしみ
◇◆◇
冊子には川柳の他に、地震当時と復興した後の神戸の写真も何点か掲載されています。以下に問い合わせれば今でも手に入るかもしれません。東京までは送料込みで一冊数百円でした。
問合せ先=NPO法人・神戸グランドアンカー
650-0042 神戸市中央区波止場町6-5 神戸波止場町 TEN×TEN
電話078-351-1335 ファクス078-351-1334
川柳ひろば管理人
森川博己
◆「川柳ひろば」の投稿先:
日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26
FAX:03-3447-1523
E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしています。
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