2015年12月22日火曜日

キリスト教メディアで取り上げられたJELAの「川柳ひろば」

2014年の春(「JELA NEWS33号P8」)から募集を開始したJELAの「川柳ひろば」が、この冬、複数のキリスト教メディアに取り上げられました。


「キリスト新聞」(2015年12月25日クリスマス号P13)
「クリスチャントゥディ」(2015年12月3日19時30分配信)
「カトリック新聞」(2016年1月3日P5)


掲載のきっかけは、キリスト教福音宣教団体ハーベスト・タイム・ミニストリーズの中川健一代表が、「川柳ひろば」へ投句し、入選したことで「ハーベスト・聖書かるた」が誕生したことによります。掲載の経緯の詳細は、上記の記事をご覧いただければと思います。

年末年始、ご家族で五・七・五の川柳を考えてみませんか?


◆「川柳ひろば」の投稿先:
   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
   住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26 
   FAX:03-3447-1523
   E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしています。

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2015年12月14日月曜日

異文化交流川柳カルタ(らりるれろ)

作句とコメントを羊野さんぽさんが担当する異文化交流カルタも大詰めを迎えました。1月に残りを掲載できたら、アからンのすべての句を改めてご覧に入れます。

◇◆◇

ラ)ランチ時(どき)おやつに見えるお弁当
20年以上前のことですが、アメリカで共にした給食の記憶は、四角く切り分けたピザ、グリーンピース、ミルク。昼食持参の子たちのランチボックスには、ピーナツバターを塗った食パン、チョコレート菓子やバナナ。対して日本の学校給食は、当時も今も、多様な食材を使い栄養バランスも良く、食育環境に恵まれているなぁと思います。

リ)リラックスできるお風呂は日本式
夜間電力で温水を溜めるシステムや様々な事由で、海外や国内で、各人のお湯の使用は数分以内が日常という生活も。また、固定されたシャワーヘッドだけで浴槽無しの部屋だった時はバスタイムとは言えず、海外のホテルで一般的な浅いバスタブではのんびり浸かれません。日本仕様の湯船で温まりホッとできるひと時を、年々贅沢に感じています。

ル)ルールだと言わんばかりの目じゃ怖い
「サンタクロースの膝に座る」(向かって左側の子が一般的な座り方)
ルールと分かる事ならばお互いに注意できますし、お手本があれば倣えます。ですが、異国・異文化に限らず、内輪での暗黙の了解事は事前に誰にも確認のしようがなく困惑します。例えば、サンタに扮した人からプレゼントを
受け取る際の座り方。それを知らなかった一番手の人に「あれれ?」と周囲から声なき視線が飛んでいました。何事も、表情だけじゃなくて、言葉やお手本で、直接、そっと、早めに、助言があれば親切で交流も生まれるのでは……と思う出来事でした。

レ)連綿と選民囲む言い伝え
これこそ異文化! のイスラエル。安息日(土曜)のホテルでは、2台のエレベーターのうち1台は自動各階止まり専用でした。肉料理を出すブッフェでは(日によらず)コーヒー用クリームがありません。私がそれを求めると、異邦人には無関係な理由を説明するのが面倒だったのか、出してきてくれました。これらは、モーセの律法に違反しないよう厳重に膨大な細則が付されてきた結果です(私はハーベスト聖地旅行でヘブル的背景を知り始めました)。
なお、「選民」はイスラエル全般を指します。モーセの律法がイスラエル民族を囲むことで異邦人と区別し異教から彼らを守ったはずの時代を経て、今日キリストの律法の時代に至っても前述のような「言い伝え(口伝律法)」に囲まれてしまっている様子を詠みました。絶えることなく存在するユダヤ民族(の信仰者)と存立する国家イスラエルとを覚えると、神のご計画とみわざこそが「連綿と」あるのですよね。

ロ)ろ過されて雨は恵みの天然水
空の青さが海に映る沖縄のとある島でのこと。雨をろ過できる専用タンクに溜めてお風呂(シャワー)等に用いたり沸騰させて茹でる調理にも使用したりしました。山地でろ過された伏流水の湧き出る軟水が多く水資源豊かと思われている日本にあって、淡水の貴重さと再生水の活用とを日常的に覚えさせられる地域でした。渇いた土地に降り注ぐ雨のように、私たちの渇いた心を満たす天来の恵みに想いは及びます。

◆◇◆

◆「川柳ひろば」の投稿先:
   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
   住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26 
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2015年12月4日金曜日

多文化共生川柳カルタ(やゆよ)

作句担当の「尾張小町」の今月のメンバーは北奥順子、近藤公彦、近藤淳宗(イラストも)、柴田睦美、鉃井宣人、人見泰弘の皆さんです。

ヤ やむをえず選んでしまった22歳
国際結婚なども増えている今日、二つの国籍を保持する二重国籍者が増えています。ところが、日本では二重国籍が認められていません。二重国籍者は、原則として22歳になるまでに、自分の国籍をひとつだけ選ばなくてはなりません。

ユ 湯けむりで全部脱ぐのかちょっと待て
外国人観光客は、日本の温泉文化に興味を持っています。日本の温泉では、水着をつけずに肌を出して入浴するため、驚いてしまう人もいます。 →(管理人コメント)JELAは毎年、アメリカのワークキャンプに青少年を派遣するのですが、シャワーを浴びるときに現地の人が水着のままなのが最初奇妙でした。日本以外のどこの国でも、(自宅以外の)シャワーやお風呂では水着をつけているのか、それは昔からなのか、興味があります。

ヨ 読めないよ担任からのお手紙が
外国人家庭にも、小中学校の先生から、遠足や授業参観などの連絡が送られてきます。しかし、漢字などが使われて連絡事項が読めず、困惑する外国人保護者たちがみられます。

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◆「川柳ひろば」の投稿先:
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2015年12月1日火曜日

第5回川柳ひろば入選句発表!

下の三句が選ばれました(柏木哲夫先生選)。最優秀賞には、この12月下旬にハーベスト・タイム・ミニストリーズから発売予定の『聖書かるた』を差し上げます。優秀賞には、今まで通り、星野富弘詩画葉書セットをお送りします。

<最優秀賞>
深ければ深い程よい思慮と杭(とんちゃん)

<優秀賞>
説教にうなずき寝入る老信徒(宮ちひろ)
働いてお金貯めて病気して(うなたろう)

最優秀賞に輝いた「とんちゃん」は闘病生活を十年も続けていらっしゃるのですが、川柳ひろばが励みになっているとのことです。最近のお便りに、「いつまでも残るものは『希望』と『川柳ひろば』です」(管理人注:コリントの信徒への手紙Ⅰの13章13節参照)と記されているのが印象的でした。

今回の投句分(2015年7~10月にJELAに届いたもの)には次のような作品もありました。(川柳ひろば管理人選、柳名略、景品なし)

  • 給料日妻に内緒で鰻屋へ
  • このスマホ電話もできて超便利
  • 犯人に「無期」四回を言い渡す
  • 生き生きて迷子の心拾う日々
  • リハビリをするも病に追いつけず
  • 仏教徒神徒も楽しクリスマス
  • 土俵下セーフティネット必要だ
  • 賞金に浮かれ締め切り失念す
  • 通勤時に2台つづけて回送バス
  • ストレスの原因夢に教えられ


JELAホームページの川柳ひろば欄には、難民支援川柳カルタ、シリア難民川柳カルタ、多文化共生川柳カルタ、異文化交流川柳カルタなどが随時アップされていますので、お楽しみください。

皆さんの投句をお待ちしています。一回に5~10句まとめて作ってお送りください。そのほうが良い句ができる可能性が高いように思います。


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2015年11月27日金曜日

『聖書かるた』が間もなく発売されます

ハーベスト・タイム・ミニストリーズが、12月下旬に『ハーベスト・聖書かるた』(税込で一組1200円)を発売します。代表の中川健一氏によると、この川柳仕立てのかるたは以下のような経緯で誕生したということです。

◇◆◇

*ことの始まりは、JELAニュースで2014年4月に「川柳ひろば」が始まったことである。このことに興味を持った私はさっそく2句投句し、そのうちの1句が入選作となった。

*「川柳ひろば」に投句したことがきっかけとなり、私はLINEを使って家族に「聖書川柳」を送るようになった。「愛はまず神にそれから隣人に」(マタイ22:37~40)、「祈りとは天の父との会話です」(マタイ6:9)、「麗しき天の都を待ち望め」(ヘブル11:10)、「エデン去る男女の肩に皮衣」(創3:21)、「恐れるな神はわれらとともにあり」(マタイ1:23)。

*このあたりまで来たときに誰からともなく、これがかるたとして印刷されたらいいという声が上がった。そこで私は、「あ~ん」までの読み札を作ることになった。

*絵札の方は、絵の上手な涼さん(義理の娘)が担当することになった。涼さんは、子どもが飛びつきそうな現代的(ポップ)な絵札を
目指して制作に励んだ。

*読み札は、あえて子ども向けにせず、大人も楽しめるようなものにした。子どもの理解力と記憶力は、大人が想像する以上のものである。幼いころに暗記した『聖書かるた』の内容は、大人になってからきっと役に立つとの確信のもとに、この方針が採用されたのである。

*完成した「ハーベスト・聖書かるた」は、他に類を見ないような奥深い内容のものとなっている(ケース入り、税込み1,200円)。

◆◇◆

ハーベスト・聖書かるた』を、今後は「川柳ひろば」の毎回の最優秀句の作者に差し上げようと思っていますので、皆さんふるってご投句ください。中川氏は、「このかるたが、親子のコミュニケーション活性化の一助となれば、幸いです」と語っておられます。

川柳ひろば管理人
森川博己


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異文化交流川柳カルタ(やゆよ)

カルタのヤ行が届きました。作句とコメントはいつもどおり、羊野さんぽさんです。

◇◆◇

ヤ)役割をもらい家族の仲間入り
家族の一員だったペット
ある家で、特例で暖炉の扱いを手伝わせてくれた時、家族の一員として認められたようで嬉しかったのを思い出します。そのホストファミリーに飼われていた大型犬は、家の内外で、今も記憶に残る雰囲気を醸しだし、ペットの役目を果たしていました。― 父なる神の大家族においても、上から分け与えられる役割はいろいろなのでしょう。

ユ)夢に見てしゃべる現地語いまは夢
どの国や地方の言語であれ必要に迫られ浸っていれば、年若いほど、馴染みそうです。あれ以来寝ても覚めてもすっかり日本語で、サバイバル英語の力は雲と散り霧と消えました。
天で歌ったり会話したりが現実となるまでは、夢に見るならば聖書のことばや主への賛美を口にする様子がいいです。夢でしょうか。

ヨ)容姿より口調・表情似るファミリー
現代の日本では多くなさそうですが、養子を迎えている家庭にも2か国でお世話になりました。照らし合わせるなら、神の恵みに与り、信仰によって父なる神の子どものひとりに加えられ、キリストに似た者へと(似つかないにもかかわらず)生涯をかけて変えられていく確かな恵みに驚くばかり。

◆◇◆

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2015年11月13日金曜日

多文化共生川柳カルタ(まみむめも)

作句担当の「尾張小町」の今月のメンバーは、北奥順子、近藤公彦、近藤淳宗、柴田睦美、鉃井宣人(イラストも)、人見泰弘の皆さんです。

◇◆◇

マ まったなし外国人も高齢化
高齢化が進んでいるのは日本人だけではありません。日本に長く暮らす外国人の高齢化も進んでいます。外国人自助組織では、同胞の介護に取り組み始めています。

ミ 認めよう文化の違いお互いに
多文化共生の目標は、さまざまな文化を持つ人々が共生できる社会を作ることです。多文化共生は、それぞれの文化の違いを尊重することから始まります。

ム 胸痛む母を呼ぶ声電話から
フィリピンやインドネシアでは、多くの移民女性が、家事や育児、介護の担い手として海外で働くようになっています。なかには子どもを持つ母親も多いとされ、母親たちは祖国に残した子どもとの絆をなんとか維持しようと、電話で子どもの様子を聞いたり、誕生日には子どもに贈り物を届けたりしています。「国境を越えた母親業」が、世界各地で展開しています。

メ 目を通す母国のニュース遠くても
テレビや新聞、インターネットなどのメディアでは、世界各地の出来事が報じられています。遠い外国に移住した人々も、母国のニュースに日々、関心を向けています。
(追記:118日に実施されたビルマ(ミャンマー)総選挙。日本に暮らすビルマ系難民の人たちも、祖国の選挙結果を固唾をのんで見守っていました。)

モ 目標は能力試験合格だ
受験者の日本語能力を測る日本語能力試験(http://www.jlpt.jp/)には、レベル別にN1N5までの試験があります。小学生から社会人まで、進学や就職といったさまざまな理由で、外国人の人々が日本語を習っています。

◆◇◆

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2015年10月19日月曜日

シリア難民川柳カルタ(かきくけこ)

このカルタへの投句を周囲に呼びかけたところ、複数の方から好意的な返事をいただきました。今回は柳名マルセリーノさんによるカ行です。
川柳ひろば管理人
森川博己
◇◆◇

カ 感情が人を動かす心から
「THE WALL STREET JOURNAL」のHPより
トルコの海岸に打ち上げられた幼児。このシリア人の男の子(3歳)の遺体を俯瞰でとらえた写真は日本の新聞に掲載されたのでしょうか。週刊ニューズウィーク日本版で見た瞬間、私はこの子が自分の子のような衝撃をおぼえました。メルケル独首相やキャメロン英首相は、9月初旬にこの写真がメディアに登場してすぐに、シリア難民の受け入れ姿勢を積極的に大きく転換したのでした。感情で動くのはどうか、という人がいるでしょう。しかし、感情が揺さぶられても全然行動に移さないのなら、それこそどうかと思います。

キ きっぱりと示す姿勢が数をうむ
欧米その他の国のように、難民受入について日本は人数を明確に示す必要はないと思います。大事なことは、受け入れる気持ちがあるのかないのか、その姿勢だからです。「内戦を逃れて遠く日本までやってくるシリア難民がいるなら、歓迎します」。この一言こそ、安全な国ができる「おもてなし」ではないでしょうか。姿勢がホンモノなら、受入推進方策の案出に本気で取り組めるはずです。

ク 苦労して日本へ来ても大変よ
菅官房長官は9月24日の記者会見で、「(シリア)難民自身の希望も、地理的要因もある。欧州と日本は違う」と、受け入れに消極的な意見を開陳したらしい。「難民が日本を希望し、地理的要因にとらわれずに来た場合は受け入れるということですか」と記者が切り返したかは不明。政府要人の発言を漫然と載せるだけでなく、場合によっては相手が不愉快になるまで肉迫するのがメディアの使命ではないかと思います。

ケ 経験をせずに経験きずけない
日本は難民受入の経験が少ないからシリア難民受入はやめたほうがよい、という論法があります。しかし、インドシナ難民は1万1千人も受け入れたし、数年前からはアジアで最初の第三国定住に門戸を開いて、ミャンマー難民を精力的に受け入れています。これらは、すでに経験があったから始めたことではありません。決断し推進する中でしか経験は培われないのです。新しい事柄に果敢に取り組むとき、道が開けることは往々にしてあります。ピンチはチャンスでもあるのです。

コ 貢献をしてくれるなら受け入れる?
難民は社会で活躍してくれる存在だから受け入れるべき、という意見があります。これを強調しすぎると、健康でよく働く人が欲しい、病人や老人はいらない、ということに繋がります。役に立つ、社会にとって「トク」だから受け入れるのでしょうか。それが受入対象選別の基準なら、弱者に冷たい、自分のことしか考えない国だと言われても仕方ありません。損得ではなく正義と愛の思いから、犠牲覚悟で動くべきです。中には社会に貢献する人も出るかもしれません。しかし、それはあくまで結果であり、そのことに重点を置くとおかしくなります。

◆◇◆



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2015年10月14日水曜日

異文化交流川柳カルタ(まみむめも)

カルタのマ行が届きました。作句とコメントは羊野さんぽさんです。



◇◆◇

マ)真っ逆さま!南が上の世界地図
初めて南半球を上にした世界地図を前にした時、見慣れた地形の「上下左右」が逆転するためか(「東西南北」とは四方向の順番が全て逆さまですね)、無重力空間で(逆立ちして)見ているような変な気分でした。
現代においても国名や国境線の変化は見られますが、やがてイエス・キリストが王として地上に再臨される暁には世界地図も激変。その将来へ向かう世の動向の基軸を何と見るか、また個々の歩みにも、逆転の発想・予想外のものという具合に、人の見方とは遥かに異なる、生ける神の視点に心を留める大切さを、私は教えられます。
「♪あ~たま、肩 ……耳♪」と歌う子どもたち

ミ)耳つまみ「Me(ミィ)! Me(ミィ)!」はしゃぐ異国の子
右の写真は、低学年クラスで、身体に手を当てて部位の名称を日本語で歌っている様子です。
耳を触り「みぃーみぃ=me!me!(ぼく! わたし!)」と歌うのが変な感じ? Mの連続音がくすぐったいのかな? 歌い終えてなお大ウケしてはしゃぐ子どもたちは、「ミミ」が笑える音なのだと気づかせてくれました。
仮に、顔の端にある耳が自分を指す部位とするならば、自己中心にならず、両耳を神と人とによく傾けるようになるでしょうか?


ム)無料治療ふところにまでケア届く
海外で、開いていた病院に入ったところ、意図せず急患扱いで診てくれたうえ処方された塗り薬も無料で驚いたことがあります。気持ちとお財布までもがケアされた心地でした。医療保険証を持たない滞在者にまで社会福祉の行き届く国。その財政を心配してしまいますが、現在も旅行者の救急治療費は無料らしいです(さて、どこの国でしょうか?)。ホスピタルとホスピタリティの語幹が同じことに思いは至ります。


とうもろこしトッピングの焼き立てピザ
メ)「珍しい?」家庭の味でシェフ気取り
重厚な木の温もりあるアイランドキッチンで、ホストファミリーと一緒にピザを手作りした際、私は缶詰のスィートコーンを散らしました。それだけですが、思いもよらないトッピングと言われ、食後、お気に入りピザに認定され得意顔に。私の目には、レシピを収集し、スキヤキを期待してみりんやウマミ調味料までもが準備されていたり、パン生地(dough:ドゥ)を常備していたりする方が珍しくて、熟練シェフご夫妻に映りました。
遡れば、初スティ先のミューズリー(と呼んだ物はグラノーラ。共に朝食シリアルの一種)をオーブンで手作りしていたホストマザーも間違いなく素晴らしいシェフです。


モ)文字書かずアルファベットの音つづる
英語を習い始めた頃、筆記体で、書いて覚えませんでしたか?
アメリカでは滞在当時、皆の前で単語のスペルを、例えば「ビィ、アイ、ビィ、エル、イー。バイブル」のように諳んじて正確さを競うコンテストを見て感心した一方で、ノートや手紙に筆記体で書く人を見ませんでした。
日本語は音よりも目(手習い)で覚える特性があるように思います。ただし、先ず耳からの語感が整うと目で学ぶ段階の理解力にも良いらしく(『日本語の絶対語感』外山滋比古著)、順序を踏む必要を覚えます。「信仰は聞くことから始まる」と聖書にありますし、主の教えを口ずさめるように、暗誦での記憶は見習いたいところです。
聞くところによると、今の日本では英語アルファベットの筆記体は習わず、漢字の練習もタブレットだそうで(目の疲労が心配)、直筆の行書・カリグラフィーに趣を感じる者としては、ちょっぴり寂しい気がします。

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2015年10月9日金曜日

シリア難民川柳カルタ(その二)

このカルタ作成に参加者が与えられました。多文化共生川柳カルタの共同作句者(尾張小町)の一員、人見泰弘さんです。今回はウの句を送ってきてくださいましたので、私がエとオを通勤電車内で作りました。これでアイウエオが出そろいました。

このカルタは様々な方と協力して作っていきたいので、参加したい方は作品(コメントも自分でつけてください)を送ってきてください。川柳は本来コメントをつけるものではありませんが、川柳カルタシリーズは啓蒙的な意味を込めて、あえてコメントを付しています。……句だけ読むと何のことかわからない、という面を解消するためでもあるのですが、それは内緒。
川柳ひろば管理人
森川博己

◇◆◇

ウ 右往左往EU難民道知らず (人見泰弘)
Googleマップより
EUは難民の受け入れ分担を決定しましたが、その域内では、ハンガリーやクロアチアなどが自国の国境を閉鎖したり他国に難民を移動させたりするなど、難民への対応や方針は混乱したままです。難民自身も、どこに向かわされているのかわからないまま、国際的保護を待ち続けています。EUも難民も、どの道をいけばよいのか混乱しています。

エ ええのんか門前払い宣言し (森川博己)
私は大阪府吹田市の出身です。今後は大阪弁の作句に心がけたい次第です。さて、「門前払い」というのは、記者から質問された安倍首相の応え、「人口問題として日本は移民を受け入れる前にやるべきことがある~」のことです。ポツダム宣言について「つまびらかには知らない」とのたまわった首相です。難民を保護するための国際条約が半世紀前から存在し、それに日本も30年以上前に加入している事実を知らないのでは。法務省入国管理局の皆さん、条約内容を首相にブリーフィングしてください。違憲立法を拡大解釈でごり押しできる手腕のある首相ですから、条約に記載がないので認定できないと法務省が苦慮されている「紛争地から逃れてきた人」など、苦も無く拡大解釈してみせるでしょう。

オ 遅すぎることはないのよ何事も (森川博己)
7日に欧州議会で仏独首脳が、ベルリンの壁崩壊以来26年ぶりに共同演説を行ったそうです。難民問題への欧州の危機感の強さを表しています。演説の中でオランド仏大統領は今回の難民問題の原因となっている中東・アフリカ情勢の不安定化にふれ、「欧州は、こうした地域の悲劇が自分たちに関わることを理解するのが遅かった」と述べ、結束を訴えたと言います。遅すぎたと言えども、明確に問題を認識することが解決の第一歩です。一億総活躍社会しか頭にないような日本の政権。難民問題解決への多額の拠出は評価できますが、そもそも上記の危機感を共有できているのでしょうか。また、欧州その他の国々は日本の対応を(実際は)どう見ているでしょうか。

◆◇◆


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2015年10月6日火曜日

シリア難民川柳カルタ(その一)

人口の約半分、1100万人以上が戦火を逃れて国内や国外に避難しているシリア難民の動向が欧州のみならず世界を席巻しています。第二次大戦後最大のこの難民流出の事態に対して、人道的観点から犠牲を覚悟で難民受け入れに動く名だたる先進国や中堅国と異なり、日本は今まで通りというべきか、一種独特の動きをしているようです。

これから折に触れ、テレビ報道や新聞記事を題材に川柳を仕立て上げ、作品とコメントを提供します。今回はうまい具合に、文頭にアとイがつくものが一つずつ浮かびましたが、今後の作句は順不同になると思われます。どのような頻度で継続するかお約束できませんが、とりあえず第一弾です。
川柳ひろば管理人
森川博己

◇◆◇

朝日新聞WEBより

ア 新しくなったのどこか教えてよ
今後5年間の難民認定制度の運用方針などを定めた『出入国管理基本計画』を法務省が9月15日に公表。これについてのコメントを記者から求められた緒方貞子・元国連難民高等弁務官は、「どこが変わったのか。特定できませんでした」と応じた。シリア難民など「紛争から逃れてきた」人を難民認定の対象にしない限り、見るべき変更はないに等しいという評価でしょう。


イ 移民を入れず国民総活躍?
関連ニュースNHKより
中東の難民問題解決のために970億円もの大金を出すと安倍首相が国連演説で誇らしく約束しました。これは数百万人の命を救える額のようです。演説後に外国人記者から、日本がシリア難民を受け入れる可能性について問われた首相は、「人口問題としては、移民を受け入れるより前に日本にはやるべきことがある。女性と高齢者の活躍だ」と意味不明の回答をしました。「難民は誰も受け入れたくない。お金を出すから我慢してくれ」という趣旨らしい。

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2015年10月2日金曜日

多文化共生川柳カルタ(はひふへほ)

作句担当の「尾張小町」の今月のメンバーは北奥順子、近藤公彦、近藤淳宗、柴田睦美(イラストも)、人見泰弘の皆さんです。

◇◆◇

ハ ハラールのお店がなくてハラ減った
イスラム教徒向けの食材を扱うお店がハラールショップです。イスラム教徒にとって、ハラールショップは日本での生活に欠かせません。

ヒ 日が暮れてみんな集まるラマダンだ
イスラム教には、一ヶ月ほど日中の間に断食をして神の恵みに感謝するラマダンがあります。毎年の時期は変わりますが、2015年のラマダンは6月18日から7月17日まででした。日が暮れると、イフタールと呼ばれる一日の断食の終わりを示す食事を取ります。家族や友人などが集まり、楽しい会話が始まります。
<管理人コメント>エジプト出身の相撲力士・大砂嵐もラマダンの時は食事抜きでその場所の土俵をつとめるようです。「はりて」や「かちあげ」が徐々に影をひそめ、正統派の相撲取りになってきているのが嬉しいですね。

フ 増えているベトナムからの外国人
日本には、約10万人のベトナム出身者が暮らしています(2014年末時点)。在留外国人のなかでは、五番目に大きな人口規模となりました(ちなみに、第一位から第四位まで、わかりますか?)。かつては難民として来日した人々が多かったのですが、近年は留学生や技能実習生として来日する人々が増えています。ベトナムは海外就労などを促す出移民政策を取っており、その影響を感じさせています。
「OSUNAARASHI vs ENDO」相撲ポストカードより
<管理人コメント>相撲界にいる在留外国人、私の想像では第一位はモンゴル、第二位がジョージア(=グルジア)、第三位がブルガリア……というところでしょうか。幕内にロシアや中国出身もいますね。一昔前はアメリカ(=ハワイ出身)が断トツで一位だったはずです。ところで、ベトナム出身の力士がいるのかな?

ヘ 偏見だヘイトスピーチいいがかり
ヘイトスピーチへの対応が社会問題となっています。多文化共生を実現するうえで、日本でもヘイトスピーチを規制する法律が求められています。

ホ 保見団地サンバと一緒に盆踊り
愛知県豊田市の保見団地は、日系ブラジル人の方が数多く暮らす団地です。夏休みには、サンバと盆踊りが行われています。

◆◇◆


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2015年9月10日木曜日

異文化交流川柳カルタ(はひふへほ)

カルタの「は行」が届きました。「ご覧のカルタも、早や折り返しとなりました。ほぼ昔の事柄ではあるものの、全48句予定、少しでも目に留まるところがあれば感謝です」と作句・コメント担当の羊野さんぽさんはおっしゃっています。

◇◆◇

ハ)発音を真似され気づく聞き上手
屈託のない子どもたちの遠慮のなさには、良い意味でハッとさせられます。不快感を与えない真似は、好意的によく聞いてくれているからで、録音された自分の声を初めて聞いた時のような微妙な気持ちになりながらも、微笑ましい子どもたちの様子に、自分のジャパニーズ・イングリッシュの聞こえ方を暗に教えてもらいました。

ヒ)左肘つき晩餐のヨハネまね
「食べてすぐ横になると牛になる」と言われたのは、お行儀や怠惰をたしなめるためでしょう。しかし近頃では、食後少し胃の(右ではなく)左側を下にすると食道への胃酸の逆流を抑えられると聞きます。
「最後の晩餐をイメージした木彫り」
(この置物では、キリストの位置の人形は
横になっていませんね)
その姿で思い出すのは、イスラエルの土産物店で目にした木彫りの置物、コの字型の座卓の外側に主イエスと十二弟子が着く、最後の晩餐の様子です。
キリストの右に座す弟子は、床に左肘をつき胸を開いてそらし、差し伸ばした右手と顔をイエス様に向けていました。苦しそうな体勢に思えて真似てみると、なるほど聖書にあるとおり、左隣の人の胸近くに位置し寄りかかれると分かります(食道にも良い姿勢だったとは!)。
当時の過越の祭りの食事風景を視覚的に教えられて、あの聖書場面に臨場感が湧くようになり、床に座る様式でも日本の和室とは全く違う文化を認識できました。

フ)ふるさとへ手紙はまるで献立表
海外に滞在していた時、家族に心配を掛けないように、手紙や写真をよく送っていました。初めて聴く聖書からの話を(聖書に出てくる単語を聞き間違えたまま)書き留めたものを送っていたり、特筆する出来事がなくても何を食べているかを書き添えたため給食やディナーのメモばかりが目立ったり。帰国後に読み返すと、それらメッセージ報告・食日記然としたエアメールが届くたびに目を通したであろう家族の読後感を想像しつつ、笑ってしまいました。この句は後者のことを詠んでいます。

ヘ)変ですよ血液型で人を見ちゃ
日本では血液型による性格傾向が話題に上りやすかったこともあり、アメリカで子どもたちへのアンケートに血液型を加えようとしたところ、自分の血液型を知らないだろうからと、教師に一蹴されました。誰も知らないとは知りませんでした。実際のところ、様々な統計分類や偏った情報は、思いのほか邪魔な先入観や思い込みの種になり得ますしね。
<管理人コメント>何十年も前ですが、自己紹介文を介して互いの人となりを理解するという機会がありました。回ってきた記入欄に「血液型」と「星座」という項目があり、私は、血液型は「そんなものがあったような気がする」、星座は「最近は夜空に思いをはせることがなくなった」と書き込みました。スズキ・メソードで有名な鈴木鎮一は、生まれつきの音楽的才能を否定して、必要な環境を提供し愛の心で見守ることの重要性を説きます(講談社現代新書『愛に生きる』、1966年)。ベネズエラを中心に取り組まれている、音楽による社会変革運動「エル・システマ」の教育法にスズキ・メソードが採用されているのは偶然ではない気がします。そして何よりも、「キリストと結ばれる人はだれでも、新しく創造された者」(第二コリント5:17前半)だということを忘れないようにしたいものです。
「折り紙のクリスマスツリー」

ホ)ホリデーの由来さておきディナーの日
収穫感謝祭(サンクスギビングデー)やキリスト降誕祭の休暇(クリスマスホリデー)に、家族や親族と過ごす習慣から、スティ先の親戚宅や招かれた家庭で団欒を過ごす幸いを味わいました。が、せっかく感謝祭発祥に関係するアメリカはニューイングランド地方に滞在しながら、その意味合いを特に教わることもなく、初めてのサンクスギビングの時季は初ターキー&マッシュドポテトを味わう日々となっていました。
日本は、祝祭日や振替休日は昔よりも増加しましたし、勤労感謝の日もクリスマス・シーズンもありますが……。





◆◇◆


◆「川柳ひろば」の投稿先:
   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
   住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26 
   FAX:03-3447-1523
   E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしています。

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2015年9月8日火曜日

多文化共生川柳カルタ(なにぬねの)

いつも作句・コメントをご担当いただいている「尾張小町」の今月のメンバーは北奥順子、近藤公彦(イラストも)、近藤淳宗、柴田睦美、人見泰弘、松田薫の皆さんです。

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ナ 夏休み日本語教室満員だ
夏休みになると日本語での宿題がたくさん出るため、日本の学校に通う外国人の子どもたちが、街の日本語教室に宿題を持ち込みます。

二 入管の収容先から電話なる
外国人支援団体には、収容されて助けを求める外国人からの電話が後を絶ちません。

ヌ 抜け出せない借金抱える実習生
来日費用を借金して日本にやってくる技能実習生がいます。彼らはまず借金を返さなくてはと必死に働いています。しかし、実習生の収入は決して高くはなく、借金返済は簡単ではありません。

ネ ネパール人 難民認定おりました
ネパール人の難民申請者が増えています。2015年春、愛知県に在住するネパール人が、日本で初めて難民認定を受けました。

ノ 望まない親子離れる強制送還
在留資格がない外国人家族のなかには、家族全員での日本滞在資格の取得がかなわず、子どもは日本に残り、両親だけが帰国することがあります。離れ離れになった親子は、どうなるのでしょうか。親子が一緒に暮らせることを重視する家族統合の原則が問われています。

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2015年9月2日水曜日

難民支援川柳カルタ(はひふへほ)

石川えりさん(難民支援協会代表理事)が帰ってきました! 「なにぬねの」を掲載したのが4月27日。梅雨も終わり、暦上は残暑に入りました。石川さんには何の関係もありませんが、待たされた4か月間で照ノ富士は大関になってしまいましたよ。カルタが完成する頃には、白鵬をしのぐ横綱になっているかもしれません。

歴史を振り返るのはこれぐらいにして、お待ちかねの作品をご紹介しましょう。作句は石川えりさん。コメントは川柳ひろば管理人・森川博己と石川さんの共作です。

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難民への食事の提供
は=腹いっぱい食べたい希望にこたえたい
 マザー・テレサの逸話を思い出しました。インドの小さな子どもが、誕生日にもらうプレゼントの代わりにお金が欲しいと親に頼み、それを袋に入れて、「マザーの働きに使って」と渡したそうです。困った人の希望に応えるのはだれか。公的な組織の対応が不十分だと言い募るだけでなく、自分自身は何をしてきたかと考えさせられます。

ひ=貧困が連鎖していく子どもにも
 JARでは親御さんから困窮状態を主にヒアリングしますが、小さいお子さん、場合によっては小学生、中学生を抱えておられる時に、JARからの支援で月々生きていかれるのか、とても不安になります。実際に修学旅行のお金がない、レコーダーが買えない等のお話を聞くと、この子どもたちの将来がどうなっていくのか、とても気になります。
 
ふ=増えていく難民申請次々と
 日本での難民申請者の数はこの数年うなぎ昇りで、毎年五百人、千人単位で増加しています。予算の制限から、役所はこの動きに併せて人員を増やせないようであり、結果判断の手続きを必要以上に簡略化したりスピーディーにする案も出ていますが、それによりたとえわずかでも、保護されるべき人が保護されない事態を招かないようにすべきです。

難民の子ども
へ=減っていく申請者への保護措置数
 保護措置というのは、「難民認定申請者のうち生活に困窮するものに対する公的支援」のことで、具体的には「生活費(一定額)、住居費(一定限度での家賃補助等)その他の保護費の支給及び当面の居所を自力で確保できない者に対する難民認定申請者緊急宿泊施設の提供など」のことです。当然ながら予算枠が限定的なものである限り、申請者が増えることに反比例する形で、一人あたりの実質的措置内容が縮小することになります。最近の統計によると2015年3月末の保護費受給者は160人と、2011年の357人に比べて半分と、劇的に減少しています。一方で難民申請者は5000人で、なかには9年以上結果を待っている人がいることも明らかになっています。難民申請者の就労を制限する動きもあり、これ以上生活が追い詰められることがあってはならないと思います。

ほ=「本当の難民」 なんかやな響き
 「本当の難民」という言葉の背後には、実際には「ウソの難民」が多いのだから、難民認定判断をする際には、申請者が言っていることを疑ってかかろうとする心理が垣間見えます。申請者は被疑者であり、犯罪人と疑ってかかり、自ら十分に無罪を立証した時だけ「難民」と認めてやろうという姿勢です。この意識が変わらない限り、日本の難民認定数が適切な数値になる日は来ないようにも思えます。

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2015年8月11日火曜日

異文化交流川柳カルタ(なにぬねの)

いつものように、作句とコメントは羊野さんぽさんです。

「サマータイムの朝焼け」

ナ)夏時間うたた寝でまた朝仕度
⇒ 海外でサマータイムの夕方に横になり、目が覚め、時計を見て、遅刻しちゃう……と慌てて仕度するうちに、まだ薄明るい夜だと気づいたことがあります。私の寝ぼけ眼には朝と思えて。この夏、日本では「ゆう活」と称して朝方勤務を勧めていますが、どうなるでしょう。



ニ)日本史に暗い自分史 明らかに
⇒ 歴史好きなホストファーザーから、北方領土のこととか(アメリカの南北戦争のような)革命が日本にあったのか? とか、英会話力不足以前に、思いがけない話題に窮しました。文化や近代史など自国のあれこれを(それらへの他国からの視点も含めて)知ることで国民としての自覚も育ちそうですが、歴史に疎いままで反省。


ヌ)濡れたって虹出てるから干したまま
「対岸の虹」
⇒ 小雨がぱらつき、芝生の庭に干されたシーツなどを急いで取り込もうとしたのですが、現地の感覚は、「虹=通り雨、すぐに日が差すから気にしない」と、悠々としたもの。確かに雨はすぐに止み、PM2.5とは縁遠い土地柄で空気もきれいでしたし、妙に納得した出来事でした。
(ところで、タバコの煙もPM2.5相当ですよね。もう何年も、窓を開けていたい時に限って、ベランダ伝いに流入してくる嫌なタバコの臭い! どうしたらいいのやら。)



ネ)熱加えゆっくり甘味生み出す手
⇒ 砂糖カエデの樹液からメープルシロップ、サトウキビの搾り汁から黒砂糖。それぞれ手作りする様子を、アメリカ北東部と沖縄の、熱気のこもる小屋で見る機会がありました。液の採取や煮詰める作業に時と手が掛かる工程を目の当たりにした後は、身体にやさしい甘味が一層貴重で美味しく感じられます。採取と精製という面から、キリスト者への神の御手を連想してしまうのは私だけでしょうか。

「餌をついばみに来た野鳥を眺める猫」

ノ)望み事ポツリ祈るは故郷(くに)ことば
⇒ 充実した日々を送りながらも、周囲に日本語を話せる人は居ないし、スカイプやSNSは無い時代。時刻と分数を心配した国際電話や、直筆のエアメール、小包は楽しみでした。受け入れ側の配慮から5つの家庭に転々とスティし気持ちが落ち着かなかったり、言葉で悲しい思いをしたり。在留異国人や難民状態に置かれている方々にも、同様の状況があるかもしれません。難民といえば、「難民支援川柳カルタ」の続きは……と気になるところ。気長にお待ちしています



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2015年8月3日月曜日

主婦の本音の五七五

さわやかな川柳本を読みました。『カミさん川柳 傑作選』(みつはしちかこ選、カタログハウス、2008年)です。雑誌『通販生活』が読者から、日々の些事にユーモアをちりばめた川柳を募集し、1993~2007年に「カミさん川柳」として同誌に連載しました。

選者は漫画家みつはしちかこさん。ほのぼのとあたたかで味わい深い選評が大好評だったようです。読んでみて、川柳と評で二重に楽しめました。

本には1996年以降に同誌に登場した傑作635句(三重丸45句、二重丸218句、一重丸372句)が掲載されています。三重丸と二重丸はみつはしさんの評つきで、三重丸にはみつはしさんのイラストまで描かれています。

作品をいくつかご紹介します。ネットで安く購入できそうですし、図書館にあるかもしれないので、評とイラストつきのオリジナル本をぜひ手にとってご覧ください。

川柳ひろば管理人
森川博己


  • やっと来た動物園でもアリが好き
  • 「ママうんち」その一言でラガーマン
  • 幸せは喜び上手な人に行き
  • 隠し芸隠しておいてほしかった
  • 「ただいま」といえば主人が「けっこーです」
  • 「また来ていい?」と嫁にきかずに孫にきく
  • 試着して「おばさんみたい?」ときくおばさん
  • 「ここのスシ、回ってないよ」と子が叫び
  • 閉まる前値引きおじさんつけ回す
  • 怒ってて「怒らないからいいなさい」
  • 愛犬に喜び方を教えられ
  • 這う孫を這って追ってる爺と婆
  • 孫いわくどうして作るの顔のしわ
  • 子の方が正しかったら「やかましいッ」
  • 家庭訪問今日だけ部屋が広くなる


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2015年7月28日火曜日

多文化共生カルタ(たちつてと)

名古屋で多文化共生に関わる仕事をしている詠み人集団・尾張小町によるカルタ「たちつてと」が届きました。大相撲名古屋場所は一昨日で千秋楽でしたが、角界も多文化共生的なテーマで句が作れそうですね。

尾張小町の今月の作句メンバーは、北奥順子(イラストも)、近藤公彦、近藤淳宗、柴田睦美、人見泰弘、松田薫の皆さんです。

◇◆◇

タ 食べたいな毎日思う母の味
容貌その他の面で(日本人とは)違う違うと言われる外国人でも、私たちと同じく、母の味は恋しいのです。

チ 中部圏地球の裏側ここにある
中部圏には、日本からちょうど地球の裏側にあたる、ブラジルやペルーなど中南米からの人々がたくさん暮らしています。名古屋市内では毎年、中南米にゆかりのあるフェスやイベントが行われています。たとえば、名古屋・大須商店街のラテンアメリカフェスティバルはこちらhttp://pukio.jp/latinoamericafestival.html

ツ つなみだぞ「高台避難」がわからない
津波が来たとき、「高台避難」とい
う言葉がわからず、逃げ遅れた方々がいました。「高いところに逃げてください」ならわかったのにと、多くの外国人から聞きます。同じ表現でもわかりやすく伝える、「やさしい日本語」が求められています。
<管理人コメント>外国人にわかりやすい日本語にするコツは和語を使うことですね。高額所得者→すごいお金持ち、酒類の過剰摂取→お酒の飲みすぎ、廃品回収→いらないもの集め、等々。

テ 店員の名札を見ればカタカナだ
コンビニに行くたびに、外国人スタッフをみかけます。最近はスタッフさんの出身国もますます多様化しているように感じられます。

ト 東海の産業支える外国人
東海地方は自動車産業などの製造業が集中する地域です。その下請企業では、数多くの外国人労働者がモノづくりを担い、この地域の産業を支えています。
<管理人コメント>「東海の~」とくると自動的に「小島の磯の白砂にわれ泣きぬれて蟹とたはむる」(石川啄木『一握の砂』の冒頭の一首)が頭に浮かびます。川柳ひろばからも自然にそらんじるような傑作の登場を期待しています。蛇足ですが、啄木の言う「東海」は、「東のほうの海」あるいは「日本国」という意味らしく、東海地方とは無関係のようです。

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2015年7月27日月曜日

東日本大震災被災地の中学生が詠んだ俳句

『女川一中生の句 あの日から』(小野智美・編、2012年、はとり文庫004)を読みました。東日本大震災直後に懸命に文具支援を呼びかける宮城県女川(おながわ)町立女川第一中学校(現女川中学校)の一教諭の行動に財団法人日本宇宙フォーラムの山中勉さんは心を動かされます。そして学校に、生徒に俳句で心の思いを表現してもらい、作品を国際宇宙ステーションに運びませんかと提案します。生徒の句集は2012年の夏に宇宙に打ち上げられたようです。

「2011年5月と11月に行われた2回の授業。津波で家族を、家を、故郷の景色を失った生徒たちが、季語にこだわらず、五七五に心の内を織り込ん」(前掲書15頁)で出来上がったのは次のような作品(本に取り上げられた中のごく一部)です。


今伝える今まで本当にありがとう
いつだって道のタンポポ負けてない
一人ずつ自分の笑顔とりもどす
いつも思う夜の星見て明日も良い日
春風が背中を押してふいていく
あの時から一日を大事に過ごす日々
見たことない女川町を受けとめる
今すぐに夢へと僕は走り出す
ただいまと聞きたい声が聞こえない
逢いたくてでも会えなくて逢いたくて
つらい日があったからこそ今がある
見上げればガレキの上にこいのぼり


編者の小野智美さんは朝日新聞仙台総局の記者。女川一中の生徒やその家族、俳句授業を担当した教諭などと親しく交流し、句が出来上がる背景、句に込められた生徒の心情と、作品を目にした親の思いなどを、細やかで愛情ゆたかな文章で綴ります。

「女川町では東日本大震災の津波で町人口の一割近い人々が犠牲になった。その割合は岩手、宮城、福島の東北三県の被災市町村の中で最も大きい。町に住んでいた10,016人のうち827人が死亡・行方不明となった。」(前掲書83頁)

句を詠むまでの心の動きや背景情報に触れるとき、一つひとつの作品の重みが伝わってきます。ちなみに、学校に俳句作りを提案した山中勉さんは『みあげればがれきの上にこいのぼり…―地球人の交換日記〈1〉 (地球人の交換日記 1) 』(日本宇宙フォーラム、2012年)という本を書いておられます。

川柳ひろば管理人
森川博己

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2015年7月21日火曜日

「遺言川柳」のおもしろい作品

UFJ信託銀行(現在は三菱UFJ信託銀行)が平成15~17年に限定して毎年、「遺言川柳」大募集キャンペーンを行いました。自行の業務に関連する遺言や相続に関する人々の意識を知るために川柳を利用したのでしょう。賢いやり方です。

第2回(平成16年実施)の応募作品の一部を掲載した本『泣いて笑って 遺言川柳』(UFJ信託銀行編、幻冬舎、2004年)が手元にあるので、作品をいくつかご紹介します。コメントはすべて川柳ひろば管理人・森川博己です。

◇◆◇

・ゆずりあい俺いらないよ母親は
もう少しユーモアがほしいですね。『日本人には思いつかないイギリス人のユーモア』(北村元著、PHP研究所、2003年)に次のようなジョークが出ています。「ある男が、案内広告欄に一つの広告を出した。『妻求む』。翌日、彼は100通を超える手紙を受け取った。すべてが同じ内容だった。『私のをあげる』」。こちらのほうがとぼけている分、楽しめます。

・物よりも相続したい母の味
入選句(5作品)の一つ。なお、入選句の上に特賞1句、下に佳作20句があります。

・顔揃え開けた遺言寄付の文字
ご存じない方へ。JELAは遺贈を受け付けています。すでに遺贈してくださった方もいらっしゃいます。川柳ひろばの皆様も、ご相続される方々をがっかりさせない程度にこの制度をご利用いただけると幸いです。


・遺言に寸志と書いたのしをつけ
・遺言を絵手紙で書く習いたて
・遺言を孫に書いてる長寿国
・できるだけゆっくり来いと妻に言う
・父の日に硯と筆を贈られる
・ついクセで「ご提案」と書く遺言書
・近頃は父の寝言に耳立てる

◆◇◆

上記のキャンペーン詳細についてはインターネットから知ることができます。
「『遺言川柳』其の二 大募集!キャンペーン」結果発表(平成16年9月13日 UFJ信託銀行株式会社)http://www.tr.mufg.jp/ippan/release/pdf_utb/040913.pdf
応募句総数=62,397(応募者総数=15,256)、選考委員=幻冬舎編集局長、UFJ信託文化財団理事長、遺言川柳実行委員会ということです。

JELAが川柳を材料にキャンペーンを打つとしたら、「信仰」「希望」「愛」「感動」……のテーマでコメント付きの作句を募ることが考えられます。ご興味のある人は、テーマに沿った作品をお送りいただけませんか。今後の取り組みの参考にしたいと思います。


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2015年7月15日水曜日

異文化交流川柳カルタ(たちつてと)

作句とコメントは羊野さんぽさん。「第4回川柳ひろば」の最優秀賞と優秀賞をダブル受賞。絶好調のようです。

◇◆◇

タ)貯えは天に向くかな週給制
⇒ 週給よりも月給制の方が貯蓄し易いと何かで聞いた覚えはありますが、実際はどうでしょう。かつて、ワーキングホリデー制度を利用して滞在した国で経験したアルバイトはすべて時給の週給、家賃も週払いでした。週の初めの日に献金をあらかじめ手もとに置くには週給が適している気もするので、週給制は聖書から生まれたのかな?

チ)近すぎて対人距離に後ずさり
⇒ 民族性なのか個人差なのか…。人と対面する距離感覚が異なると落ち着きませんし、不思議です。
その理由や対処法をご存じの方、教えてくださいませんか。
<管理人コメント>対人距離、人と人との空間について『かくれた次元』(エドワード・T・ホール著、みすず書房)が古典的名著として有名ですが、対処法まで書いてあるか不明。
<作句者追加コメント>専門的知識でなくても、「こういう理由かもね」「自分の場合はこうしましたよ」という程度の、生活情報でいいのです。投句者や立ち寄り読者の皆様、お待ちしています!

ツ)つり銭を足して数える声がする
⇒ 珠算を習う効用のひとつは暗算のし易さだと思います。おつりを自動算出するレジも増えましたが、日本でのおつりは引き算でスッと渡されることが多いようです。対して海外では、代金から数え始めて(10ドル札で支払ったとするとその)10ドルに達するまで声に出しながら紙幣やコインを足していく方法が多く見られました。買い物客としては販売員と一緒に確認できるから良いような、時間が掛かるような…。ちなみに、そろばんのデモンストレーションは、すっかり忘れて上手くもないのに、喜んでもらえました。
<管理人コメント>状況は異なりますが、落語の「時そば」思い出します。
「ビーバー

テ)天井とベッドの高さ比例する
⇒ スティ先では、よじ登るようなキングサイズのベッドで大の字になったり、ロフトの華奢なベッドで丸くなったり。体格や家屋が違えば当然なのでしょう。
右の写真は、直径30cmはありそうな幹をビーバーがガリガリかじった跡に(手袋で)触れている様子。倒す途中なのか諦めたのか、まるで芸術品です。ビーバーのベッドは、きっと頑丈で居心地が良いものでしょう。
<作句者追加コメント>削り跡が見難いかもしれませんけれど、あしからず。なお、トリミング加工してあるため、拡大しても、顔は見えません。

ト)特別な行事ない日も交流日
「3段の雪だるまうさぎ」
⇒ アルバムの風景写真を見ていて、何気ない場景や情景が心に多く蓄えられていることに気づきました。普段の時間の共有が、特別なイベントの楽しさを裏付ける確かな支えになっていたようです。
左の写真は、日本では2段の雪だるましか見覚えがなく、目新しく感じて撮った一枚です。体のイメージが2段だったり3段だったり、なぜでしょうね。


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