2014年4月15日火曜日

川柳の作り方(その二)

今回も『一日一句医者いらず 健康川柳』(近藤勝重著、幻冬舎、2008年)を参考に、作句のコツをいくつかご紹介します。(同書83~87頁)。 

・五分でも毎日開けば経済通
字あまりは終わりよりも初めの方が望ましい。よって、「経済通毎日開けば五分でも」のほうが川柳としてのリズムがよい。→ コツ1:字あまりは冒頭に。

 ・上役のカラオケ耳栓はめて聞き
 真ん中が八音で字あまり。これは嫌われるので避ける。また、耳栓は「はめる」物なので意味が重複。以上を解消するために「上役のカラオケに要る耳の栓」とする。→ コツ2:意味の重複をさける。

 ・出たっきり妻ヨン様で今日も留守
 ただの説明・報告のようで物足りない。これを「ヨン様でおでんカレーの日が続き」と情景描写を挿入すると、韓流追っかけ妻を持った夫のわびしげな日常が浮かび上がる。→ コツ3:作者の気持ちが類推できる情景を盛り込む。 最後に上記の『健康川柳』掲載の佳作をいくつか。作者はいずれもお年を召した方のようです。

・若いねと言われたいから年を言う(内本恵美子)
・「愛してる」アホか言いつつ嬉しそう(佐古由布子)
・金よりも笑顔ばらまくあんた好き(邪素民)



JELA川柳ひろば募集の趣旨や詳細は、こちらをご覧ください。
 ◆ 「川柳ひろば」の投稿先: JELA「川柳ひろば」係
 住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26  日本福音ルーテル社団
 FAX:03-3447-1523
  E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしております。

0 件のコメント: