2015年10月14日水曜日

異文化交流川柳カルタ(まみむめも)

カルタのマ行が届きました。作句とコメントは羊野さんぽさんです。



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マ)真っ逆さま!南が上の世界地図
初めて南半球を上にした世界地図を前にした時、見慣れた地形の「上下左右」が逆転するためか(「東西南北」とは四方向の順番が全て逆さまですね)、無重力空間で(逆立ちして)見ているような変な気分でした。
現代においても国名や国境線の変化は見られますが、やがてイエス・キリストが王として地上に再臨される暁には世界地図も激変。その将来へ向かう世の動向の基軸を何と見るか、また個々の歩みにも、逆転の発想・予想外のものという具合に、人の見方とは遥かに異なる、生ける神の視点に心を留める大切さを、私は教えられます。
「♪あ~たま、肩 ……耳♪」と歌う子どもたち

ミ)耳つまみ「Me(ミィ)! Me(ミィ)!」はしゃぐ異国の子
右の写真は、低学年クラスで、身体に手を当てて部位の名称を日本語で歌っている様子です。
耳を触り「みぃーみぃ=me!me!(ぼく! わたし!)」と歌うのが変な感じ? Mの連続音がくすぐったいのかな? 歌い終えてなお大ウケしてはしゃぐ子どもたちは、「ミミ」が笑える音なのだと気づかせてくれました。
仮に、顔の端にある耳が自分を指す部位とするならば、自己中心にならず、両耳を神と人とによく傾けるようになるでしょうか?


ム)無料治療ふところにまでケア届く
海外で、開いていた病院に入ったところ、意図せず急患扱いで診てくれたうえ処方された塗り薬も無料で驚いたことがあります。気持ちとお財布までもがケアされた心地でした。医療保険証を持たない滞在者にまで社会福祉の行き届く国。その財政を心配してしまいますが、現在も旅行者の救急治療費は無料らしいです(さて、どこの国でしょうか?)。ホスピタルとホスピタリティの語幹が同じことに思いは至ります。


とうもろこしトッピングの焼き立てピザ
メ)「珍しい?」家庭の味でシェフ気取り
重厚な木の温もりあるアイランドキッチンで、ホストファミリーと一緒にピザを手作りした際、私は缶詰のスィートコーンを散らしました。それだけですが、思いもよらないトッピングと言われ、食後、お気に入りピザに認定され得意顔に。私の目には、レシピを収集し、スキヤキを期待してみりんやウマミ調味料までもが準備されていたり、パン生地(dough:ドゥ)を常備していたりする方が珍しくて、熟練シェフご夫妻に映りました。
遡れば、初スティ先のミューズリー(と呼んだ物はグラノーラ。共に朝食シリアルの一種)をオーブンで手作りしていたホストマザーも間違いなく素晴らしいシェフです。


モ)文字書かずアルファベットの音つづる
英語を習い始めた頃、筆記体で、書いて覚えませんでしたか?
アメリカでは滞在当時、皆の前で単語のスペルを、例えば「ビィ、アイ、ビィ、エル、イー。バイブル」のように諳んじて正確さを競うコンテストを見て感心した一方で、ノートや手紙に筆記体で書く人を見ませんでした。
日本語は音よりも目(手習い)で覚える特性があるように思います。ただし、先ず耳からの語感が整うと目で学ぶ段階の理解力にも良いらしく(『日本語の絶対語感』外山滋比古著)、順序を踏む必要を覚えます。「信仰は聞くことから始まる」と聖書にありますし、主の教えを口ずさめるように、暗誦での記憶は見習いたいところです。
聞くところによると、今の日本では英語アルファベットの筆記体は習わず、漢字の練習もタブレットだそうで(目の疲労が心配)、直筆の行書・カリグラフィーに趣を感じる者としては、ちょっぴり寂しい気がします。

◆◇◆


◆「川柳ひろば」の投稿先:
   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
   住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26 
   FAX:03-3447-1523
   E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしています。


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2015年10月9日金曜日

シリア難民川柳カルタ(その二)

このカルタ作成に参加者が与えられました。多文化共生川柳カルタの共同作句者(尾張小町)の一員、人見泰弘さんです。今回はウの句を送ってきてくださいましたので、私がエとオを通勤電車内で作りました。これでアイウエオが出そろいました。

このカルタは様々な方と協力して作っていきたいので、参加したい方は作品(コメントも自分でつけてください)を送ってきてください。川柳は本来コメントをつけるものではありませんが、川柳カルタシリーズは啓蒙的な意味を込めて、あえてコメントを付しています。……句だけ読むと何のことかわからない、という面を解消するためでもあるのですが、それは内緒。
川柳ひろば管理人
森川博己

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ウ 右往左往EU難民道知らず (人見泰弘)
Googleマップより
EUは難民の受け入れ分担を決定しましたが、その域内では、ハンガリーやクロアチアなどが自国の国境を閉鎖したり他国に難民を移動させたりするなど、難民への対応や方針は混乱したままです。難民自身も、どこに向かわされているのかわからないまま、国際的保護を待ち続けています。EUも難民も、どの道をいけばよいのか混乱しています。

エ ええのんか門前払い宣言し (森川博己)
私は大阪府吹田市の出身です。今後は大阪弁の作句に心がけたい次第です。さて、「門前払い」というのは、記者から質問された安倍首相の応え、「人口問題として日本は移民を受け入れる前にやるべきことがある~」のことです。ポツダム宣言について「つまびらかには知らない」とのたまわった首相です。難民を保護するための国際条約が半世紀前から存在し、それに日本も30年以上前に加入している事実を知らないのでは。法務省入国管理局の皆さん、条約内容を首相にブリーフィングしてください。違憲立法を拡大解釈でごり押しできる手腕のある首相ですから、条約に記載がないので認定できないと法務省が苦慮されている「紛争地から逃れてきた人」など、苦も無く拡大解釈してみせるでしょう。

オ 遅すぎることはないのよ何事も (森川博己)
7日に欧州議会で仏独首脳が、ベルリンの壁崩壊以来26年ぶりに共同演説を行ったそうです。難民問題への欧州の危機感の強さを表しています。演説の中でオランド仏大統領は今回の難民問題の原因となっている中東・アフリカ情勢の不安定化にふれ、「欧州は、こうした地域の悲劇が自分たちに関わることを理解するのが遅かった」と述べ、結束を訴えたと言います。遅すぎたと言えども、明確に問題を認識することが解決の第一歩です。一億総活躍社会しか頭にないような日本の政権。難民問題解決への多額の拠出は評価できますが、そもそも上記の危機感を共有できているのでしょうか。また、欧州その他の国々は日本の対応を(実際は)どう見ているでしょうか。

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2015年10月6日火曜日

シリア難民川柳カルタ(その一)

人口の約半分、1100万人以上が戦火を逃れて国内や国外に避難しているシリア難民の動向が欧州のみならず世界を席巻しています。第二次大戦後最大のこの難民流出の事態に対して、人道的観点から犠牲を覚悟で難民受け入れに動く名だたる先進国や中堅国と異なり、日本は今まで通りというべきか、一種独特の動きをしているようです。

これから折に触れ、テレビ報道や新聞記事を題材に川柳を仕立て上げ、作品とコメントを提供します。今回はうまい具合に、文頭にアとイがつくものが一つずつ浮かびましたが、今後の作句は順不同になると思われます。どのような頻度で継続するかお約束できませんが、とりあえず第一弾です。
川柳ひろば管理人
森川博己

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朝日新聞WEBより

ア 新しくなったのどこか教えてよ
今後5年間の難民認定制度の運用方針などを定めた『出入国管理基本計画』を法務省が9月15日に公表。これについてのコメントを記者から求められた緒方貞子・元国連難民高等弁務官は、「どこが変わったのか。特定できませんでした」と応じた。シリア難民など「紛争から逃れてきた」人を難民認定の対象にしない限り、見るべき変更はないに等しいという評価でしょう。


イ 移民を入れず国民総活躍?
関連ニュースNHKより
中東の難民問題解決のために970億円もの大金を出すと安倍首相が国連演説で誇らしく約束しました。これは数百万人の命を救える額のようです。演説後に外国人記者から、日本がシリア難民を受け入れる可能性について問われた首相は、「人口問題としては、移民を受け入れるより前に日本にはやるべきことがある。女性と高齢者の活躍だ」と意味不明の回答をしました。「難民は誰も受け入れたくない。お金を出すから我慢してくれ」という趣旨らしい。

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2015年10月2日金曜日

多文化共生川柳カルタ(はひふへほ)

作句担当の「尾張小町」の今月のメンバーは北奥順子、近藤公彦、近藤淳宗、柴田睦美(イラストも)、人見泰弘の皆さんです。

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ハ ハラールのお店がなくてハラ減った
イスラム教徒向けの食材を扱うお店がハラールショップです。イスラム教徒にとって、ハラールショップは日本での生活に欠かせません。

ヒ 日が暮れてみんな集まるラマダンだ
イスラム教には、一ヶ月ほど日中の間に断食をして神の恵みに感謝するラマダンがあります。毎年の時期は変わりますが、2015年のラマダンは6月18日から7月17日まででした。日が暮れると、イフタールと呼ばれる一日の断食の終わりを示す食事を取ります。家族や友人などが集まり、楽しい会話が始まります。
<管理人コメント>エジプト出身の相撲力士・大砂嵐もラマダンの時は食事抜きでその場所の土俵をつとめるようです。「はりて」や「かちあげ」が徐々に影をひそめ、正統派の相撲取りになってきているのが嬉しいですね。

フ 増えているベトナムからの外国人
日本には、約10万人のベトナム出身者が暮らしています(2014年末時点)。在留外国人のなかでは、五番目に大きな人口規模となりました(ちなみに、第一位から第四位まで、わかりますか?)。かつては難民として来日した人々が多かったのですが、近年は留学生や技能実習生として来日する人々が増えています。ベトナムは海外就労などを促す出移民政策を取っており、その影響を感じさせています。
「OSUNAARASHI vs ENDO」相撲ポストカードより
<管理人コメント>相撲界にいる在留外国人、私の想像では第一位はモンゴル、第二位がジョージア(=グルジア)、第三位がブルガリア……というところでしょうか。幕内にロシアや中国出身もいますね。一昔前はアメリカ(=ハワイ出身)が断トツで一位だったはずです。ところで、ベトナム出身の力士がいるのかな?

ヘ 偏見だヘイトスピーチいいがかり
ヘイトスピーチへの対応が社会問題となっています。多文化共生を実現するうえで、日本でもヘイトスピーチを規制する法律が求められています。

ホ 保見団地サンバと一緒に盆踊り
愛知県豊田市の保見団地は、日系ブラジル人の方が数多く暮らす団地です。夏休みには、サンバと盆踊りが行われています。

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2015年9月10日木曜日

異文化交流川柳カルタ(はひふへほ)

カルタの「は行」が届きました。「ご覧のカルタも、早や折り返しとなりました。ほぼ昔の事柄ではあるものの、全48句予定、少しでも目に留まるところがあれば感謝です」と作句・コメント担当の羊野さんぽさんはおっしゃっています。

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ハ)発音を真似され気づく聞き上手
屈託のない子どもたちの遠慮のなさには、良い意味でハッとさせられます。不快感を与えない真似は、好意的によく聞いてくれているからで、録音された自分の声を初めて聞いた時のような微妙な気持ちになりながらも、微笑ましい子どもたちの様子に、自分のジャパニーズ・イングリッシュの聞こえ方を暗に教えてもらいました。

ヒ)左肘つき晩餐のヨハネまね
「食べてすぐ横になると牛になる」と言われたのは、お行儀や怠惰をたしなめるためでしょう。しかし近頃では、食後少し胃の(右ではなく)左側を下にすると食道への胃酸の逆流を抑えられると聞きます。
「最後の晩餐をイメージした木彫り」
(この置物では、キリストの位置の人形は
横になっていませんね)
その姿で思い出すのは、イスラエルの土産物店で目にした木彫りの置物、コの字型の座卓の外側に主イエスと十二弟子が着く、最後の晩餐の様子です。
キリストの右に座す弟子は、床に左肘をつき胸を開いてそらし、差し伸ばした右手と顔をイエス様に向けていました。苦しそうな体勢に思えて真似てみると、なるほど聖書にあるとおり、左隣の人の胸近くに位置し寄りかかれると分かります(食道にも良い姿勢だったとは!)。
当時の過越の祭りの食事風景を視覚的に教えられて、あの聖書場面に臨場感が湧くようになり、床に座る様式でも日本の和室とは全く違う文化を認識できました。

フ)ふるさとへ手紙はまるで献立表
海外に滞在していた時、家族に心配を掛けないように、手紙や写真をよく送っていました。初めて聴く聖書からの話を(聖書に出てくる単語を聞き間違えたまま)書き留めたものを送っていたり、特筆する出来事がなくても何を食べているかを書き添えたため給食やディナーのメモばかりが目立ったり。帰国後に読み返すと、それらメッセージ報告・食日記然としたエアメールが届くたびに目を通したであろう家族の読後感を想像しつつ、笑ってしまいました。この句は後者のことを詠んでいます。

ヘ)変ですよ血液型で人を見ちゃ
日本では血液型による性格傾向が話題に上りやすかったこともあり、アメリカで子どもたちへのアンケートに血液型を加えようとしたところ、自分の血液型を知らないだろうからと、教師に一蹴されました。誰も知らないとは知りませんでした。実際のところ、様々な統計分類や偏った情報は、思いのほか邪魔な先入観や思い込みの種になり得ますしね。
<管理人コメント>何十年も前ですが、自己紹介文を介して互いの人となりを理解するという機会がありました。回ってきた記入欄に「血液型」と「星座」という項目があり、私は、血液型は「そんなものがあったような気がする」、星座は「最近は夜空に思いをはせることがなくなった」と書き込みました。スズキ・メソードで有名な鈴木鎮一は、生まれつきの音楽的才能を否定して、必要な環境を提供し愛の心で見守ることの重要性を説きます(講談社現代新書『愛に生きる』、1966年)。ベネズエラを中心に取り組まれている、音楽による社会変革運動「エル・システマ」の教育法にスズキ・メソードが採用されているのは偶然ではない気がします。そして何よりも、「キリストと結ばれる人はだれでも、新しく創造された者」(第二コリント5:17前半)だということを忘れないようにしたいものです。
「折り紙のクリスマスツリー」

ホ)ホリデーの由来さておきディナーの日
収穫感謝祭(サンクスギビングデー)やキリスト降誕祭の休暇(クリスマスホリデー)に、家族や親族と過ごす習慣から、スティ先の親戚宅や招かれた家庭で団欒を過ごす幸いを味わいました。が、せっかく感謝祭発祥に関係するアメリカはニューイングランド地方に滞在しながら、その意味合いを特に教わることもなく、初めてのサンクスギビングの時季は初ターキー&マッシュドポテトを味わう日々となっていました。
日本は、祝祭日や振替休日は昔よりも増加しましたし、勤労感謝の日もクリスマス・シーズンもありますが……。





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2015年9月8日火曜日

多文化共生川柳カルタ(なにぬねの)

いつも作句・コメントをご担当いただいている「尾張小町」の今月のメンバーは北奥順子、近藤公彦(イラストも)、近藤淳宗、柴田睦美、人見泰弘、松田薫の皆さんです。

◇◆◇

ナ 夏休み日本語教室満員だ
夏休みになると日本語での宿題がたくさん出るため、日本の学校に通う外国人の子どもたちが、街の日本語教室に宿題を持ち込みます。

二 入管の収容先から電話なる
外国人支援団体には、収容されて助けを求める外国人からの電話が後を絶ちません。

ヌ 抜け出せない借金抱える実習生
来日費用を借金して日本にやってくる技能実習生がいます。彼らはまず借金を返さなくてはと必死に働いています。しかし、実習生の収入は決して高くはなく、借金返済は簡単ではありません。

ネ ネパール人 難民認定おりました
ネパール人の難民申請者が増えています。2015年春、愛知県に在住するネパール人が、日本で初めて難民認定を受けました。

ノ 望まない親子離れる強制送還
在留資格がない外国人家族のなかには、家族全員での日本滞在資格の取得がかなわず、子どもは日本に残り、両親だけが帰国することがあります。離れ離れになった親子は、どうなるのでしょうか。親子が一緒に暮らせることを重視する家族統合の原則が問われています。

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2015年9月2日水曜日

難民支援川柳カルタ(はひふへほ)

石川えりさん(難民支援協会代表理事)が帰ってきました! 「なにぬねの」を掲載したのが4月27日。梅雨も終わり、暦上は残暑に入りました。石川さんには何の関係もありませんが、待たされた4か月間で照ノ富士は大関になってしまいましたよ。カルタが完成する頃には、白鵬をしのぐ横綱になっているかもしれません。

歴史を振り返るのはこれぐらいにして、お待ちかねの作品をご紹介しましょう。作句は石川えりさん。コメントは川柳ひろば管理人・森川博己と石川さんの共作です。

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難民への食事の提供
は=腹いっぱい食べたい希望にこたえたい
 マザー・テレサの逸話を思い出しました。インドの小さな子どもが、誕生日にもらうプレゼントの代わりにお金が欲しいと親に頼み、それを袋に入れて、「マザーの働きに使って」と渡したそうです。困った人の希望に応えるのはだれか。公的な組織の対応が不十分だと言い募るだけでなく、自分自身は何をしてきたかと考えさせられます。

ひ=貧困が連鎖していく子どもにも
 JARでは親御さんから困窮状態を主にヒアリングしますが、小さいお子さん、場合によっては小学生、中学生を抱えておられる時に、JARからの支援で月々生きていかれるのか、とても不安になります。実際に修学旅行のお金がない、レコーダーが買えない等のお話を聞くと、この子どもたちの将来がどうなっていくのか、とても気になります。
 
ふ=増えていく難民申請次々と
 日本での難民申請者の数はこの数年うなぎ昇りで、毎年五百人、千人単位で増加しています。予算の制限から、役所はこの動きに併せて人員を増やせないようであり、結果判断の手続きを必要以上に簡略化したりスピーディーにする案も出ていますが、それによりたとえわずかでも、保護されるべき人が保護されない事態を招かないようにすべきです。

難民の子ども
へ=減っていく申請者への保護措置数
 保護措置というのは、「難民認定申請者のうち生活に困窮するものに対する公的支援」のことで、具体的には「生活費(一定額)、住居費(一定限度での家賃補助等)その他の保護費の支給及び当面の居所を自力で確保できない者に対する難民認定申請者緊急宿泊施設の提供など」のことです。当然ながら予算枠が限定的なものである限り、申請者が増えることに反比例する形で、一人あたりの実質的措置内容が縮小することになります。最近の統計によると2015年3月末の保護費受給者は160人と、2011年の357人に比べて半分と、劇的に減少しています。一方で難民申請者は5000人で、なかには9年以上結果を待っている人がいることも明らかになっています。難民申請者の就労を制限する動きもあり、これ以上生活が追い詰められることがあってはならないと思います。

ほ=「本当の難民」 なんかやな響き
 「本当の難民」という言葉の背後には、実際には「ウソの難民」が多いのだから、難民認定判断をする際には、申請者が言っていることを疑ってかかろうとする心理が垣間見えます。申請者は被疑者であり、犯罪人と疑ってかかり、自ら十分に無罪を立証した時だけ「難民」と認めてやろうという姿勢です。この意識が変わらない限り、日本の難民認定数が適切な数値になる日は来ないようにも思えます。

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